切削加工

切削加工とは、文字の通り「切って削る」加工です。工作機械のうち切削加工ができるのは、旋盤、ボール盤、フライス盤です。切削加工を行う工作機械のなかには、自動で数値制御を行うNC旋盤や、自動で工具を交換したりしながら高度な加工を行うマシニングセンターなどもあります。

フライス加工

フライス加工とは、樹脂や金属などでできているさまざまな機械部品を作るための切削加工の一種です。加工に使用するさまざまな工具を使い分けることで複雑な形状も製作可能です。また、仕上がりも高精度な加工方法です。
NCフライスとは、コンピューターで条件を数値制御して加工するフライス盤です。
マシニングセンタとはNCのように数値制御で加工条件を調整できるだけでなく、工具も自動で交換できるフライス盤です。マシニング加工では、一般的に鉄、銅、アルミ、ステンレスなどの金属やそれらを用いた合金を使用することが多いです。

 

用途      材質

金型プレート  SKD

用途      材質

ロボット部品 A5052

対応サイズ 800mm×400mm程度

旋盤加工

旋盤加工では、回転させている材料に対して切削工具を当て、不要な部分を削り取りながら、狙いの形状に加工します。旋盤加工と、同じく切削加工に含まれるフライス加工は似ていますが、「何を回転させるのか?」という点に違いがあります。旋盤加工では、加工対象となる材料を回転させますが、フライス加工では材料を固定し、切削工具を回転させながら加工します。そのため旋盤加工では丸物の製品を得意とします。また、材料を回転させながら切削していくため、高い寸法精度を実現できる点が大きなメリットです。
NC旋盤では、加工条件をプログラムとして作成し、読み込ませておくことで自動加工が可能です。プログラム通りに動いてくれるため、初心者でも一定以上の精度で加工できます。繰り返し同じ作業が必要な量産品に向いています。

 

用途      材質

精密シャフト    SUS304

用途     材質

偏芯カムシャフト      SCM440H

用途      材質

シャフト    SCM435

対応サイズ ~Φ250mm程度

複合加工

複合加工機とは、工具の自動交換機能を備え,工作物の段取り替えなしに、フライス削り、旋削加工のできる数値制御工作機械のことです。機械としての最も大きな特徴は、複合加工機一台で複数工程の加工を終わらせることができる点です。
多くの場合、一つの部品を素材から完成品にまで仕上げるには、旋盤とマシニングセンタなど、最低2つの工作機械を用意する必要がありましたが、複合加工機はそれらすべての工程を一台で済ませることができます。

加工精度の面では、取付、取り外しの回数が多くなればなるほど精度が劣化するといわれており、取付の際の位置決めが重要であり、加工品が工程間を移動する事は加工精度を低下させる要因にもなります。これまでは工程ごとに素材の取付・取外しを行う必要があり、わずかなズレが発生する可能性がありましたが、複合加工機一台で加工を行うことで、加工精度低下の原因となる取付・取外しの工程を省くことができ、完成品の精度を均一に保つことができます。

 

用途      材質

自動化装置   A2017

対応サイズ ~Φ250mm程度